大量生産、大量消費の世界に生きている私たちは、たまに食品などに関するデマや陰謀論に出くわす。
懐かしい昭和の例で言えば、某ハンバーガーショップではネズミの肉を使っているとかいうのがあったなぁ。
ただ、これなんぞは聞いたとて、すぐに「んなわけないやん。」と思えるかわいげがある。
一方で今のSNS時代では真偽を判断しがたいリアルな噂が流れているわけです。
アメリカからの輸入農産物には米国内の禁止農薬が使われているとか、某大手製パンの人気商品には外国では食品への使用が禁止されている物質を使っているとか。
なんかリアルです。
確かにひき肉でもないチキンナゲットがみな同じ形をしている理由を私は知らないし、確かにコンビニ弁当がなかなか腐らないというのは実感しているし、確かに売られているおにぎりのお米はビニールに引っつかない。
「かき氷のシロップは色が違うだけで味は同じ」という事実はほぼ周知されている。
食紅の赤はカイガラムシとか臙脂虫という昆虫からつくられているのも事実で、白身魚のフライにナールパーチ系のナマズが使われているのも本当だし、
カペリンやティラピアがししゃもや真鯛という名前で売られるようになって久しい。バナメイエビを芝エビと謡った食品偽装問題というのがあったがこの違いはいったいなんだ?
そういうことを考えると飲み物でも食べ物でも、ひっくり返してラベルを見ても何もわからないことに戦慄する。
一体俺は何を口に入れているのかと。
私の子供たちは何を食って大きくなったのかと。
さて、お題のとおり、最近私はシャボン玉石けんで顔を洗っている。
シャボン玉石けんは天然素材だけを使った無添加の石けんとのこと。
実は企業の言い分を信じるのか、陰謀論を信じるかの確度というか程度はほぼ同じだ。
しかし私はシャボン玉石けんを信じちゃう。確実に使用感が違うもの。
無添加だから香料も入っていない。なので使っているときは脂くさい。
でも顔面の皮(これを肌という)もつっぱらないし、手もするするする(スルスルする)。使ってて気持ちがいいのね。
もちろん普通の石けんよりややお高め。でも失礼ながら所詮は石けん、3つでペットボトル一本分くらいの価格差がなんであろうか。
たった石けんひとつを変えることで、ちょっと毎日が気持ちよくなる。
これまではあまり考えていなかったことだけれども、良い商品に囲まれて暮らしたいなと思い始める54歳の晩夏なのであった。