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小銭と戯れる

2024.09.08

本日は日曜日。時間はお昼の12時半。
お昼にもりそばを食べようと思っていたので、スーパーに行っててんぷらの盛り合わせと糖質ゼロのビール2本とチューハイなどをポンポンと買い物かごに放り込みまして。
お会計は2,375円。
いわゆる「セルフレジ」ってやつで、機械に千円札を三枚滑り込ませて。
625円の小銭たちを回収して、ポケットにジャらっとつっこむ。

常日頃、ほとんどの支払いはスマホに入れたPASMO(交通系IC)でやっているので、現金を使う機会がかなり少なくなりました。
財布を家に忘れて仕事に出ても、軽く1日過ごせてしまう感じ。
しかし、自宅の最寄りのスーパーは現金とクレジットカードには対応しているものの、交通系ICとかには対応していない。

このスーパーに行くときだけ、現金という「現物」に向き合わなければならない。
このスーパーで買う時だけ、現金のin-outを意識しなければならない。

前述のとおり、こちとら現金様とのお付き合いはめっきり減っているものですから、これがやや面倒くさい。ウザい。
そしてそのウザい割合は、紙のお金よりも硬貨(小銭)のほうが圧倒的に高い。
紙幣の入った財布と小銭入れを二つのポケットに入れるのも面倒くさい。
セルフレジの画面を見ながら小銭入れをホジホジするなんて行為も許せない。あれは人間が小さく見える。
54歳のおじさんのセルフレジとの付き合い方は、おのずと紙のお金だけを機械に入れてお釣りの小銭をさっと握り取るような形になるわけですね。

ということで本日も625円の硬貨を持ち帰ることになり、部屋に戻った私はこいつをデスクの上の小皿にじゃりっとばらまく。

これがたまるんですよね。
週に1回か2回かの買い物で結構たまる。

そうなったら次の買い物のときに、このたまった硬貨を小銭入れがパンパンになるくらいに詰めこむ。
はちきれんばかりに膨れた小銭入れはずっしりと手に重く。凶器になってもおかしくないほどで頼もしい。一方で体内にため込んだ膨満に耐え切れずにぶるぶると震えているような感じもする。
その存在をズボンの右のポケットに感じながらスーパーに向かうわけですよ。
そしてセルフレジ!
買い物かごの中のものを全部スキャンした後に、画面の金額も確認せず、パンパンの小銭入れからセルフレジの穴に硬貨をじゃらじゃら、じょろじょろと流し入れるわけです。
これが有人レジだったらこうはいかない。
なんせ相手は機械なので何の文句も言わない。
なんならこっちも硬貨の補充をしてやっているくらいの感じなので、なんも考えすにじゃらじゃら小銭を放り込む。
ああ、放出の快感。この瞬間に確実に脳内では快楽物質が出るわけですね。
まぁ3,000円くらいの買い物だったら小銭で払うことができる。
そして行きとはうってかわってペッタンコになった小銭入れを、そっと手で包み込む、笑。
たまったものを出すのが気持ちいい。

しかし、私と小銭の戯れはこれでは終わらない。

なぜならここまでの小銭の中に参加していないやつがいる。King of COIN 500円硬貨。
この500円君がおつりとして私の手元に来た場合、彼は小皿にばらまかれる他の下賤な硬貨とは別に、箱根組木細工の特別な空間に移される。
彼らはその空間でひっそりと年末までの時間を待ち続けなければならない。

そして年末、歳末の時間がおとずれたとき、買い物かごにマグロやカニやら普段は食べられない高級珍味を放り込み、セルフレジで500円玉だけで買い物をする54歳のおっさんが出没するとかしないとか。